やーるーのひとりごと

なんてスローガン風に叫んでみた。

内地と沖縄そして台湾を結ぶ航路には、
私の青春が丸ごとつまっているのだ！
どうぞ廃止しないで！
と新聞を見ながら心の中で叫ぶ。

あと１０年していろいろ余裕ができたら、
船に乗って八重山そして台湾へ行き、
ゆっくり1、2ヶ月でも台湾を巡り、船でまた沖縄へ戻ってくるんだから、
どーか廃止しないでください！

復帰の日でした。
復帰前も、そして飛行機が今みたいに安くなる前まで、
船が沖縄へ来る主要な手段だった時代。
そんな時代に初めて沖縄を訪れた私は、
ある意味幸せだったとは思う。

でもそんな感傷とは別に、
離島航路は今でも大切な輸送手段・移動手段だと思うのだけど、
飛行機にばっかりシフトしていってしまっていいのだろうか？

でもやっぱり、一番の理由は個人的な感傷だ。
G国から実家の名古屋へ一度戻り、
沖縄へ来るとき、私のこだわりは船で入ることだった。
G国へ嫁ぐ前、沖縄をあとにしたときも船だったからだろうか。
子供たちと一緒の船旅も格別だった。2006年3月。

学生時代前後に数々の船旅でお世話になった、琉球海運、有村産業の船たち、船員さんたち。
四国沖の黒潮の色や、亜熱帯になってまた変わる海の色、
島影を眺めながら色んなことに思いを馳せる時間。
今は亡きTパーサーの、凛々しい制服姿。
星空。行きずりの人たちとの会話。泡盛の味。
リッチなクルーズなんかではない、ふつうの人々の、島の往来や国境を越える旅に加わる、あの愉しさを。

・・・そうは言っても、
時間に人一倍追われるような暮らしになってしまって、
船旅を味わおうなんていう休みさえももう二度となさそうな、
皆さんもっと船使いましょうよなんて言う資格もない、そんな自分も情けない。

どうか神様、
有村産業に救いの手を。